2015年6月25日木曜日

2019年 流線形は未来か?


食した事の無い材料で料理は出来無いように安全基準を満たした材料でしか製品は作れません。全く新しい物に従来の価値基準が適応されるには時間がかかります。さもなければ新たな基準を作る必要があります。フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が原作の映画「ブレードランナー」に登場するレプリカントは、外見上は本物の人間と全く見分けがつきませんが過去の人生経験が無いために「感情移入」する能力が欠如し制御不能に陥るリスクから危険性を抱えたネクサス型ロボットでした。その中でもより人間らしいレプリカントを目指して製造された特別な個体レイチェルは通常行われない人間からの記憶の移植を受け感情が芽生えました。「ブレードランナー」の舞台は当初2020年でしたが「Twenty Twenty」が視力検査で両目とも2.0/2.0であることの表現でもあり混同を避けるため2019年に舞台が変更されました。2020年には東京オリンピックの開催が決定されています。劇画「アキラ」では、その前年の2019年、国立競技場を舞台に超能力をコントロール出来ない鉄雄の暴走を止めようとする金田と超能力を国家権力の思惑が交錯し無残にも破壊されます。ザハ・ ハディドのデザインした国立競技場は工費が予算の数倍であり尚且つ構造的に問題を抱えた建造物ですが国の威信を示す為のモニュメントとなります。流線形や超高層が未来を象徴していた時代から日本は新たなステージに入ったと喜んでいましたが思い過ごしだった様です。未来への可能性を示す方法としては巨大な象徴が必要なのでしょうか、畏敬の念によって国民を治めようという思惑でしょうか、歴史や記憶、文化から離れた社会の末路は悲しいです。記憶の制御が効かないレプリカントです。分裂した価値観を繋げる思想が必要な事は分かっている筈です。それが無い事によって延命している事も分かっていますが、、、